●ファーストサインとは…
言葉を話し始める前の赤ちゃんが手話やジェスチャーといった身振り・手振りで、また、声や表情をふんだんに使って、気持ちや意思を伝えるコミュニケーションのことです。
視覚を利用した視覚言語と呼ばれるもので、立派な言語のひとつです。
生まれたばかりのころは『眠い』『お腹すいた』『おむつを替えて』といった感情を泣くという方法でママに訴えます。
ママもだんだん赤ちゃんの伝えたいこと何か、泣き方からわかるようになってきますが、今度は赤ちゃんのほ方が成長するにつれて自我が芽生え、意思や感情も複雑さを増してきます。
さらに、実際におしゃべりで自分の思いを伝えることができるのは2歳前後ともう少し先になります。
言葉を話し始める前の赤ちゃんとママは、お互いに
『伝えてるのに伝わらない』『わかってあげたいのにわからない』
そんな行き違いから、お互いにストレスを感じるようになりやすいです。
そこでファーストサインは、簡単な身振り・手振りで、ママと赤ちゃんの意思疎通を図り、お互いのストレスを解消したり、意思表示の手段を教えてあげたりすることで、この時期特有の「伝わらない!」というもどかしさからくる癇癪やイライラを解消してあげることができます。
また手や指先を使うことで脳を刺激し、コミュニケーションの基本となるアイコンタクトを必要とすることから、コミュニケーション能力を育む効果もあります。
そして、何より、赤ちゃんが小さな手で、一生懸命サインをするそのおててとお顔、姿は本当にかわいくて愛しいです!
ファーストサインの効果
♡意思の疎通がスムーズになり、親子のストレスが解消される(やった!にっこり!)
赤ちゃん→ママに思いを伝えられた!
ママ→赤ちゃんの欲求をわかってあげられた!
ふたりで→やった!にっこり!(^v^)
赤ちゃんの欲求が何か分かった瞬間、ママは大興奮!赤ちゃんも大満足!
二人の世界が一瞬でバラ色に変わります。
実際に、息子とサイン生活を送っていますが、始めてずっと見せていたサインを息子がしてくれたとき、私の思いも伝わったと感じました。
♡人とのかかわりが好きになる(ママが大好き、みんなも大好き)
赤ちゃんは生まれた時から、ママに温かく抱っこや添い寝といった身体コミュニケーションをとっています。
ママに愛されているという安心感のもと、親子のコミュニケーションをしっかりとれるので周囲の人たちとも円滑にかかわれます。
まさにコミュニケーションの基盤作りですね。
息子は10か月のころから後追いが激しく、どこに行くにも私の足にまとわりついてきます。床におろして隣に座らせてもダメ、私がそばにいてもほかの人に抱っこされると泣いてしまうことも。いつもママと一緒が、しかも、抱っこしてもらうのが安心みたいです。
今息子が欲求しているのは私に触れていたいということなのかな、あと何年こうしてくっついていてくれるのだろうと思いながら、日々を送っています。
ママが好きだと思ってくれることに感謝して、今はその甘えん坊さんなところを思い切り抱きしめてあげようと思っています。これが信頼感を養うのですね。
♡聞く力を伸ばすことができる(ママは何を言ってるのかな?)
赤ちゃんはお腹の中にいた頃からママの声を聞いています。ですから、ママの声が大好き。
ママは何を言っているんだろう?
ママの手はどんな動きをしているんだろう?
とママのサイン(言いたいこと・言っていること)を理解しよう、共感しようという姿勢が身に付きます。積極的に相手の声を聞けるようになります。
サインを見せると、じーっと手やその動きを見つめています。その目はすごく真剣。頭の中で一生懸命考えている様子です。
すぐにサインは出てこなくても、見ることからコミュニケーションは始まっています。
息子とサイン生活を始めてから5ヶ月ほど。ようやくサインを出し始めました。見ること、声をかけること、表情を豊かに向かい合うこと。粘り強く続けていくことで、そのコミュニケーションも活発になってきています。
よく赤ちゃんは、ママの声の出し方、話し方、笑い方が似ているといわれますよね。娘も私とそっくりな話し方をします。生まれる前から一番聴いている声に似るのは自然なこと。それゆえに、子どもには大切に言葉をかけていきたいですね。
♡脳の発達を促す
サインを見て、聞いて、自分の手先・指先を使うという一連の動作は、脳を活性化させます。
ファーストサインで使うサインは、赤ちゃんでもできるように簡単な動きになっています。
私は学生時代に、日本手話を勉強しました。ファーストサインと手話は同じ動きのものもあれば、全く違う意味のものがあります。でも、ママと赤ちゃんのこころが通じるなら、サインは一つとは限らなくてもよいのでは、と思います。
実際に、息子は「おいしい」のサインが 変化しています。
私が見せるサインは、手でほっぺをとんとんとする
息子は、頭をとんとん→すっごく美味しいから「上手」と同じ、手をたたく→私の手を持って私のほっぺをとんとんとする
手の動きも、片手から両手を使う、相手の手を持って動かすというようにだんだん複雑になっています。目、耳、手を動かすことで脳が活性化していることもよくわかります。
♡話し言葉の発達を促進する
サインと同時にママの言葉や語りかけが多くなります。いっぱい言葉に触れます。経験が増えます。
物事の概念を早くに理解することから、おしゃべりも早く出るようになります。
概念とは、例えば、絵本の中の犬、実物の犬、テレビの中の犬を見て、同じ犬ということが理解できるの『犬』という概念ができているからです。
サイン生活を始めてから、息子は発声が多くなりました。発した声に同じように返してあげると、また返事をしてくれます。この繰り返しだけでも、わかって言葉遊びをしているんだと楽しくなります。
はっきりした言葉は「は~い」とサザエさんのいくらちゃんのような言葉だけですが、トーンで楽しいのか嫌なのか嬉しいのか怒っているのか、使い分けているようです。
ママが表情豊かに声色をはっきり分けて伝えてあげると、ママのまねをして思いを表情をこめて話してくれるようになります。
♡赤ちゃんの変化にいち早く気づくことができる
イタイ・アツイ・ダメなど危険を知らせるサインもあります。赤ちゃんから危険を回避させることもできますね。
ママは赤ちゃんのことをよく観察し、アンテナを敏感に張り、表情を読み取る力がつきます。
これはどんなサインなんだろう?
赤ちゃんもママもお互いによ~く見ます。よく見ることで何を伝えているかを見逃さないという姿勢に自然になります。ママは赤ちゃんの思いがわかると育児も楽しくなり、自信が持てるようになります。
♡相手を思いやり人格を尊重し合える関係を築くことができる
社会は人と人の集まりです。生きるためには人とのコミュニケーションが必要です。コミュニケーションは相手があって成立します。
「わかってもらえた」「伝えられた」「共感してくれた」喜びが、自分を認め大切にし自信を持つ『自己肯定感』を育みます。
自己肯定感が育まれた赤ちゃんは、相手にもこころがあること、周りの人も大切にできる、思いやりのある優しい人間に育ちます。
最近は、メールのように実際に対面しないコミュニケーションも増えています。顔の表情が見えない分、声色が聞こえない分、厳しい言葉、強い言葉を思わず目にすることもあります。反応もすぐに確認できないので、メールから人間不信になる方もいるそうです。
だからこそ、コミュニケーション能力は大切。
赤ちゃんが始めてとるママとのコミュニケーションで、豊かなこころの土台をつくってあげたいですね。
サイン例
◎抱っこ◎
皆さんが自然と行っている『抱っこ!』、両腕を前に伸ばすサインです
◎じょうず◎
『すごいね、よくできたね』のパチパチ
◎バイバイ◎
手を振ります
◎おいしい◎
離乳食を始めると、一日に何度も機会があるので覚えやすいサインです
ほっぺをトントンとします
~我が家の息子は、最初、頭をトントンしました。
次にパチパチ(じょう野サイン)になり、1歳1カ月で
は、私(母)の手をとって私のほっぺをトントンしま
す。このようにサインは変化しますよ~
◎いただきます、ごちそうさま◎
お食事では必ず言う挨拶なので、自然に生活に取り入れやすいサインですね
~我が家の場合は、食事のご挨拶は、頭を下げて礼をすること。少し言葉がつきます。「え~」と~
◎おむつ◎
おむつを取り替えてほしいときのサインです
◎アンパンマン◎
興味を持ち始めたキャラクター、赤ちゃんの大好きな「アンパンマン」
両手をグーにしてほっぺにくっつけます。
~我が家の場合、姉が弟に「トントンひげじいさん」の替え歌で覚えた「トントンアンパンマン」を家で歌っているうちに、自然に覚えました。
「アンマンマン」と言いながら、おててをグーにして、アンパンマンを見つけるたびにサインで教えてくれます~
赤ちゃんのかわいいしぐさと
無邪気な笑顔を感じられる今!
赤ちゃんと目と目を見つめあって
ふたりの特別な
とっておきの時間を
その”て”から
つくってみませんか?
おててでHAPPY!をぜひご一緒に♪